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【電気管理技術者】支部長が教える漏電調査のやり方【動画】

電気管理技術者講座
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漏電調査(低圧)

電気管理技術者として対応しなければならない場合として、低圧電路が漏電した場合には現場に駆け付け漏電個所を特定する必要があります。漏電が起きると感電の危険性や火災の危険性が増加するので早急に対処してあげましょう。

聞き取り調査

漏電が発生した場合は現場に駆け付けることになります。最初にやらなければならないことは聞き取り調査です。漏電が起きた時何らかの事象が起きていますがお客様側で作業等を行った結果漏電したという事例がほとんどです。第3者の工事を入れてないか、水をこぼしたなどの作業ミスはないか、重機などでぶつけてしまった場所はないかなど確認してください。作業が原因で起こっている漏電がほとんどなのであたりを付けるためにも聞き取り調査を行ってください。

クランプ調査

聞き取り調査を行ったら次はクランプを使用した調査です。まずはB種接地線を測りどのバンクが漏電しているか特定します。次にそのバンクの各ブレーカを3線一括で計測してどのラインが漏電しているか確定します。ラインが分かればそれに接続されている電気機器を特定するために機器を取り外したりして漏電個所を排除できないか試してみます。機器を外した瞬間に漏電が消えればそれが原因です。お客様に負荷の修理を依頼したり、配線であれば工事を行うまでは使用禁止にしたりして対処してください。

リークキャッチャー調査

クランプ調査をしようにも配線が太すぎたり、密集したりしてクランプが挟めないような場所もあります。そんな場合は知恵を絞って推理しながら負荷を外してみるのも手ですが、リークキャッチャーという便利な計測器もありますので使用してみたらいかがでしょうか。発信器をB種接地線にかまして、受信機を漏電回路にあてると音と光で教えてくれる装置です。本当の漏電回路の音の鳴り方を学んだり当て方など練習が必要ですが一回覚えると漏電調査が劇的に簡単になります。ぜひ使用してみてください。

ブレーカOFF・絶縁抵抗測定

漏電回路を特定したらブレーカOFFにすれば漏電が止まります。クランプ調査ができない場合など最悪の場合片っ端からブレーカをOFFにさせてもらえれば場所の特定はできます。ですが、実際の現場で片っ端からブレーカをOFFにさせてくれるお客様のほうが少数なので最終手段だと思ってください。

経験が少ない技術者はすぐに絶縁抵抗測定を行いがちです。そもそもブレーカOFFさせてもらえないことが多い上ブレーカOFFで漏電個所が切り離されてしまう場合や違う絶縁不良個所を見つけて漏電個所を誤認してしまう場合もあります。最終確認として絶縁抵抗測定は有効ですが、最初から絶縁抵抗測定するのはやめましょう。

漏電ブレーカが動作した場合の対処方法

分電盤などで大元の漏電ブレーカが動作する場合があります。連絡担当者の人がブレーカ操作できる人であれば電話ですべてのブレーカをOFFにしてもらい再度大元の漏電ブレーカを投入し、順番に子ブレーカを投入してもらいます。入れた瞬間に大元の漏電ブレーカが落ちたラインが漏電回路です。その回路につながっている電気機器を取り除き再投入してみてください。

この動作をお客様側でいつでもできるように保安教育等で資料を渡しておけば万が一漏電が発生してもすぐに復旧できる可能性があります。お客様はすぐに復旧出来て安心できますし、電気管理技術者側も訪問する手間がなくなる場合もあります。お客様側でできないとなれば電気管理技術者はすぐに現場に行ってあげなければ電気が使えない状態が続くので急いで対応しましょう。

漏電が起きるよくある事例

水中ポンプ

水中ポンプはいつも水の中に入っているため早い時期に水が浸入し漏電します。いつかは必ず漏電すると認識して場所を把握しておきましょう。

屋外コンセント・屋外照明

屋外コンセントや屋外照明は屋外にあるため雨水の影響を受けます。風の強い日に屋外照明の中に水がたまり漏電したり、防水のためのコーキングが劣化したために水が浸入したり、駐車場の屋外コンセントに車が衝突したなど屋外であるために壊れる可能性が高い器具です。

配線間違え(白と緑)

蛍光灯からLED灯への交換工事や第2種電気工事士を持っているような従業員がコンセントを自分で直して配線間違えする場合があります。白と緑線を反対に接続して負荷電流が漏電電流として流れている場合などは直前の工事などを疑ってください。

物理的破損(ビスでケーブル破損、コンセント破損)

外壁工事などを行うとビスを壁に打ち込みそれがケーブルを貫通してしまい漏電するような場合があります。ブレーカが飛んでくれたら電気が止まるので安心なのですが、そのビスを通じて漏電しっぱなしの場合があります。火災になる可能性のある状況なのですぐに対処しましょう。

水濡れ

作業等でバケツの水をこぼした場合や水産会社などで水を大量に使用するような事業場の場合コンセントなどに水をかけたり水没させたりして漏電してしまうことがあります。保安教育等で水をかけないよう教育しても限界があるのでそういった事業場で漏電が発生した場合は作業員が水をかけていないか確認してください。

接続部

配線の接続部は端子が露出しているので漏電しやすい箇所です。モーターによる振動、地震による移動など物理的に配線が建物や機器に接触して漏電してしまう場合があります。振動の多い事業場は常に起こるリスクがあるので被覆がこすれて心線が露出してしまわないよう対策しましょう。

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